40歳の若きリーダー・光井新市長の就任挨拶を聞いてきました

昨日、津山市議会を傍聴してきました。
3月定例会の2日目となるこの日は、光井聡新市長の市議会デビューとなる就任挨拶と、上程議案の説明が行われました。

(※上程議案とは、市側から市議会に対して議決を求める案件のことで、3月定例会では新年度の予算関係が中心となります。)

光井市長の挨拶については、選挙から間もない就任当日ということもあり、全体的に無難な内容になるのは致し方ないと思いながら聞いていました。それでも、40歳という若さで就任され、これまでの市長とは一味違うと感じる部分も多々ありました。数分程度の短い挨拶でしたが、私なりに感じたことをまとめてみました。

期待したいところ

  • 現場経験にもとづく説得力と視野の広さ
    医療現場に長く携わってこられた経験からの、「制度が変われば現場が変わる、環境が整えば人が生きる」という言葉には、大変説得力がありました。特に、医療現場における「担い手不足」という課題を、産業、福祉、教育、行政運営など津山市全体の構造的な課題へと結びつけた点に、市長としての視野の広さを感じました。
  • 「小さな挑戦の後押し」というアプローチ
    トップダウンの「大きな改革」だけでは、一部の地域や市民が置き去りにされてしまうことがよくあります。「仕事や生活の中にある小さな挑戦を後押しする」「小さな挑戦の積み重ねこそが未来を確かなものにする」という言葉には、市民一人ひとりに当事者意識を持ってもらい、行政と地域が協働して進んでいきたいという強いメッセージが込められているように感じました。この点は、私が掲げる「未来の津山の姿」とも通ずるところがあります。
  • 「風通しの良さ」と「対話」
    議会、市民、そして市職員に向けて「風通しの良い開かれた市政」「対話を重ねて逃げずに実行する」と宣言し、新市長としての政治姿勢を明確にされました。とくに「力を合わせて」と語りかけた点からは、選挙戦から一貫して訴えておられた「対話重視」で課題に向き合う覚悟がうかがえます。私が重要施策として掲げている「オープンな市政」とも重なるため、大いに期待しています。
  • 「子どもたちが希望を持ち、笑顔で暮らせるまち」
    選挙戦でも再三主張されていた「子どもを大切にする社会づくり」や「教育を重視する市政」への思いがはっきりと表現されていました。未来の津山を変えていくためには、市内にいても市外に出ても「愛着と自信が持てるまち」にしなければならないと私も考えているため、非常に共感できるポイントでした。

ちょっと残念に思ったところ

  • 所信表明は6月定例会へ持ち越し
    新市長には、どうしても「これまでと何がどう変わるのか」という明確な変化を期待してしまいます。就任直後で本格的な所信表明が間に合わないのは仕方のないことですが、その分、変革やスピード感を感じさせる力強い言葉がもう少し欲しかったと感じました。とはいえ、「対話」を重視するスタンスを踏まえると、トップダウンでの拙速な方針提示は矛盾してしまうため、難しいバランスなのかもしれません。

ちょっと不安に思うところ

  • 具体的な「第一歩」となる旗印(目玉政策)の提示
    選挙であれほどの期待を集めた新市長だけに、「まず最初になにをしてくれるんだろう?((o(´∀`)o))」という市民のワクワク感への回答が欲しかったところです。大枠だけでも「これだけは直ちに着手する」という象徴的な第一歩が示されていれば、さらに良かったのになと思いました。(上に書いたとおり、バランスが難しいところですが…)
  • 財政と経済に対する言及がない
    これについては選挙戦の時から気になっていたのですが、財政や地域経済に対する言及がありませんでした。福祉や教育への意欲は示されたものの、その基盤となる「先立つもの」をどう確保するのか。企業誘致、地元企業支援、観光振興など、津山市の「稼ぐ力」を向上させる経済・財政戦略は避けて通れない課題ですが、今回の挨拶には盛り込まれていませんでした。
  • 人手不足に対する具体的な解決の方向性
    「期待したいところ」で触れた「担い手不足」という課題認識は素晴らしいものの、それを「どう解決していくのか」という道筋(DX推進による効率化なのか、移住定住促進なのか等)については見えませんでした。大まかな方向性だけでも示していただけると、より安心できたと思います。

少し厳しいことも書きましたが、若き新市長の第一声としては、「誠実さ」「現場主義」「対話の姿勢」、そして何より「これまでの市長とは一味違う!」という新鮮な印象を受ける就任挨拶でした。

就任初日で準備期間がなかったため、具体的な政策に踏み込めなかったのは無理もありません。本格的な所信表明は6月定例会へ持ち越しとなりましたが、来週から始まる一般質問では、さっそく数名の議員の方々が新市長の政治姿勢や市政運営について質疑を行う予定となっておられます。新市長が議会でどのように答えられるのか、期待と共に見守りたいと思います。